ヴァージンチェリー
背広を着たサラリーマンがごった返す通りを歩いて歩いて歩いて。

結構、人いるんだなとか思いながら。

大きな橋を渡って、大きな交差点を渡って、こんな風にただ歩いたのは久しぶりだった。

気がつくと私たちは一駅分を歩いていた。
時間にして1時間くらいだろう。

駅構内にapがあったので、タクがジュースを奢ってくれた。

その場で飲み始める私たちの前を白いセーラー服を着た少女たちが通り過ぎる。
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