ヴァージンチェリー
「ゴメンね」
「……別にいいけど……くそ、まだ痛ぇぞ」


数分後、ベッドの上で二人正座して私は頭を下げて、タクは額を摩って。

タクが急に男みたいになったから嫌だったんじゃない。

私はただ自分に驚いた。

唇が触れそうになった途端、ドキドキしてきたから。

今はもうなんともないのに。


結局、タクと私は寝ないでTVを見ることにした。

明日の始発で私は処女(ヴァージン)のまま家路につくことだろう。

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