ヴァージンチェリー
いくら幼馴染とはいえ、中学から別々の学校だったし、たまに家の近くで顔を合わせるくらいなのに、あたしがホイホイついてくると思ってるのだろうか、こいつは。

もし、そう思っているなら随分とおめでたい。

おめでたいけど――


「……なんで私?」


無意識のうちに私は問うていた。
すると、彼は

「相方だろ」

と笑った。

へぇ。
私ってまだこいつの相方だったのか。

とっくの昔にそんなもの解消したと思ってたけど。

タクの答えが意外だったので、一緒にどっか行くことにした。
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