抱えきれないくらいの花束を



普通の学校と変わらないチャイムの音が鳴り、1時限目の始まりを告げる





「現代社会から。教室はここ」

神埼は教科書を出しながらかすみに言った





「ありがとうございます」




良かった。校舎の説明をまだ受けていないから移動教室だとどうしようかと思っていた。









「これ終わったら案内するから」








「え……」









ガラリと音をたて扉が開くと同時に入って来たのは村中さん








「授業を始めます」























「彼もSPなんだろ?」




トーンを落とした声で神埼はかすみに話しかけた

















答えても良いんだろうか









「この時期に何人か教師が増えている。多分君を守るため」







っ……











「それだけ永山首相は危険なことをしようとしている。賛同した僕の父親もだけどね」





< 68 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop