抱えきれないくらいの花束を



神埼くんに隠されるようにして音楽室を後にした




廊下に出て暫くすると



「泣いてる。何か思い出した?」







頬に触れると温かい感触が指に伝わった







あんなに泣いたのにまだ涙は枯れていなかったみたい








「ごめんなさい」








「謝罪よりありがとうが欲しいかな」





ハンカチで優しく涙を拭われていると護さんたちがやってくるのがわかった



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