抱えきれないくらいの花束を
陰に咲くリンドウ・悲しみにくれている貴女を愛する
「かすみ様」
護さん、圭護さん、それに弓削さんが傍まで近づいてくる
「ごめんなさい」
「ひとまず保健室に」
首を横に振った
護さんは携帯を取り出し、誰かに電話をかけているみたい
「車を回しました。ひとまず寮に戻りましょう」
「先生には説明しておきます」
「ありがとうございます。弓削警部にもお手数おかけしました」
「いえ。怪我をされたりではなくて良かったです」
涙は止まらない
「行こうか」
圭護さんがスーツの上着をかけてくれた。
移送される犯人みたいだけど、今の表情(かお)を誰にも見られたくなかったから