ふたり
結局、勉強は2時間ビッシリやった。
時間は6時過ぎ。
春は少し、暗くなるのが早くて、もう日が落ちていた。
「さーってっと、あさき家どっち?」
「あっちの方」
あさきは家のある方に指さした。
「同じだ。暗いから送ってやるよ」
「あ、ありがと…」
命令口調は相変わらずだけど、何か優しさを感じた。
あ、と!友達として!!
ゆっくり校門を出て、2人で帰った。
「あさき、意外と物覚えいいな。この調子だったら行けるよ300」
「本当に?!」
さっきまで馬鹿扱いだったのに、まさか褒めてくれるとは…!
実はあさきてんさ……
「まあ馬鹿にしては可能性あるかもって事」
かっちーん!!
「はいはい、分かりましたよーだ」