あの時の君と俺。




「そういえば、ここで俺ら別れたんだよな」



「・・・そうだよ」



正美には失礼だけど、あの時は別れられたことにとても嬉しかった。



「あたしが何度も嫌って言っても、有くんは強引に別れさしたよね」


「・・・」



なんだか気まずくなってしまった。


きっと正美以外なら笑って話せることだ。


でも相手は正美だ。



高校時代の正美の性格を思い出した俺は正美と笑って話せる話しじゃないと分かった。




「なぁ同窓会行こうぜ?」


「嫌」


「嫌って・・・目一杯探検しただろ?な?行こうぜ」


「嫌。有くんはあたしの物なの」


「・・・なんだそれ」


「有くんはあたしの物。誰にも渡さない」


「おい。調子乗るのもいい加減にしろよ」



待てよ・・・。



「嫌っ!あたしは有くんの彼女っ!一生有くんの彼女なのっ」


この会話聞いたことがある・・・。



「2組の木根さんにも、3組の久保田さんにも有くんは渡さないっ」



この会話は・・・


「お前嫌がらせか?」


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