自分の中の自分
「えっ‥」
たった今、頭の中にいた人物が目の前で話し掛けてきている。
ただそれだけでいつも通りの返事ができなかった。
「なんだなんだ、怒られてへこんでるのか」
「違うよ、考え事だよ」
「朝輝が??なんか似合わないの」
自分でもそう思った。今日の俺はなんかおかしい。
「今日時間なくてさ、朝駅まで車で送ってもらったんだよね。朝輝チャリニケツね」
「いいけど未希重いから漕げよ」
おそらく今日1番俺らしいことを言った。
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