-bw-


赤い液体が辺りに飛び散る。

...リアルだな。

俺が思ったのはそれだけだった。

老人はそのままその場に倒れこみ、やがて動かなくなった。
その場で立ち尽くす俺に、罪の意識などは一切生まれてこない。

この後一体どうなるのだろう。
しばらくすれば警察かなにかが俺のもとにくるのだろうか。

そんなことを考えていると、突然目の前が真っ暗になる。

夢から覚める。
そんな感覚を最後に感じた気がした。


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