この涙を拭うのは、貴方でイイ。-大人の恋の罠-
無言を貫いていれば、ソレを楽しむようにクイッと私の顎先を引き上げる彼。
「のんはホントにウソが下手」
見事な正解後にククッと笑うと、そのままソフトタッチで重なった唇。
「ん…、ふ・・・っ」
すぐに離れてから、間髪入れずに口を開かせて咥内をイジるようにされた二度目のキス。
その後、銀糸をツーと引いて離れると、荒い息を立てる私へと落とされた三度目のキス。
「っ、ぁ…、んんっ…」
先ほどはなぞるようなキスで終えたクセに、今度は舌と舌を優しく絡ませるから。
すっかり力が抜け、脳内まで熱に侵された私はムスクの香り立つ首筋へ手を回していた。