この涙を拭うのは、貴方でイイ。-大人の恋の罠-
風評さらに、苦心。


この数日間の社内の空気を思い出すと、鳥肌が立つくらいにおぞましい。


折角のショッピングモードを沈ませていたのは、コレが理由のひとつでもあったのだ…。



「良いじゃない、会社にとっては嬉しい話だわ。
尭と結婚でもしてくれれば、のんの最強の味方ね?」


オイオイ、それは貴方の打算的理由でしょうが。


どうよ?と言わんばかりに、灰皿へと煙草を処理する自由さが欲しいよ。



「でもね!挨拶してもシカトされるし、それまでとコロッと態度が変わったんだよ?」


この年で口にするグチじゃないと分かっていても、つい零してしまう。


すっかり冷えきったチャイを放置して、様変わりした社内環境を思い出すと。


それだけで今後もアノ環境で生き残れるのか、はなはだ疑問が残る。


< 130 / 178 >

この作品をシェア

pagetop