お姫様の苦悩
譲さんの優しい声音を聞いてると、会いたくなる。





『蜜姫さん、帰って来たら電話して。デートしよう。』


「譲さん………。」


『蜜姫さんの行きたいところに行こう。』


「本当?」


『本当だよ。考えておいて。』





それからも、暫く話して通話を切ると一時間近く話していた。





「ニヤけるな……。」


「煩いっ。」





通話を切った後、譲さんの顔やデートの事を考えてたら仏頂面の男に現実へと引き戻されてしまった。





もう私、譲さんが好きで好きで仕方がない。





この前までは、ただ変な人だと思い避けていたほどだったのに、今はこんなに好きになってる。





人間わからないものだな………。




「お兄ちゃん、絶対2週間で返してよ。」


「お前の頑張り次第だ。」





自分の事なのに、他力本願すぎる。





まぁ、今さら始まったわけじゃなたいし、こういう人間だとわかきりきっているから怒る事さえ無駄。




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