お姫様の苦悩
その人は、姉と同期だと聞いていたんだけど、姉の周りはあんな人ばかりなんだろうか。





「笑いすぎ。」


「これは笑わずにいられないでしょっ。それにしても珍しい名字だったから一生忘れるなんて出来ないわ。」





美和の言う通り、私も流石に脳内消去出来そうにない。





若王子って………王子って最悪すぎる。





「若王子さんと蜜姫、王子と姫じゃない。やっぱり運命なんじゃないの〜。」





至極楽しそうに、目を細め唇は綺麗な孤をかいている美和。





「やめてくれない?私はああいう人間は克服できないほど苦手なの。若王子さんだって、魔が差しただけよ。」





若王子さんの結婚式、披露宴の担当になる私は厄介なお客様だったなぁと過去にしていた。





厄介な奴はとことんどこまでも達が悪く厄介なんだと思い知らされた。




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