お姫様の苦悩
『もしもし?どうしたの?』


「どうしたのじゃない。プライバシーの侵害じゃない。」


『何が?』


「若王子さんよ………私の家教えたでしょっ。薔薇の花束抱えて待ってたんだから。」


『家じゃなくて住所教えたのよ?それに薔薇の花束ってロマンチック〜結婚するの?』





家も住所も一緒だし、何がロマンチックだ。





「するわけないでしょ……。初対面の人にプロポーズする変人は嫌よ。」


『じゃあ付き合ったらいいんじゃないかな〜。』


「付き合うのも嫌っ。私はまともな人が好きなの。」


『ふーん……若王子くんって会社でクールビューティーだっけ?それっぽく言われてるのよ?』


「だから何?とにかく、若王子さんには私に関する情報一切言わないでよ。」





あれのどこがクールビューティーだ。




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