お姫様の苦悩
「蜜姫さんは、レモンティーが似合うね。」





レモンティーが似合う女ってどんな女だ。





私がレモンティーを飲み終わる頃、既に譲さんはコーヒーを飲み終わっていてニコニコと私を見ていて居心地悪いのってなんの……。




「お待たせしました。」


「そんなに急がなくてもいいのに。ずっと歩きっぱなしだったから足も疲れてるでしょ。もうちょっと休憩して見て回ろう。」





普通ならこの優しさに気遣いに笑顔に傾きかけるんだろうけど……私は傾かないからね。





テーブルの端にある灰皿を寄せ、煙草に火をつける。





譲さんって私より年上なんだから勿論というか当然今まで彼女はいたと思うけど……ジェントルマン過ぎない?





それか、昔は女性関係激しくて馴れ過ぎてるとか……?





この顔でこのスタイルなんだから、女性関係激しくてもおかしくないか。





てか……なんで私に目を付けた?



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