雷の薔薇 エクレールローズⅠ
カチャ…。リボルバーに銀の弾丸をセットする。ユニコーンの彫刻が美しい輝く二つの銃。





「さて…。ターゲットは何処かな?」






祭りは進む。






花が町中に咲いていた。雨に濡れている。






村人は司教に祝福を求める。






「司教様…。濡れてしまいます。どうぞこれを…。」






村人が薄布を渡す…。






「そなたに祝福を…。幸あらんこと…。」






手をかざした時には指が飛ぶ…。






そのまま覆い被さり…。





ズキュン!






「!」







村人は離れた。






「そなた…。魔女か…。」






よろめきながら司教は問いかけた。






ニヤリと赤い…。口づけを…。奪った指輪へ。指輪は投げつけサーベルに粉砕された。






「次は司教様…。魂貰うわ。」






がん!と床に銀の弾丸。





雨のように放たれる。






「くっ!どこから!」






「貴方に逃げ場はありません。神に懺悔なさい。」






黒い羽根が散る。






「ユダ…。教会の犬…。気狂いの亡者ども!!」





「何を?!」






雷が広場に落ちる。壁や床にひびが走る…。






ガンガン!






容赦なくシルバーアイが狙い打ち。






羽根が散る。






逃げ回る黒い翼。






「ちっ!ワタクシの弾が本体に当たらない!」






突然ターゲットが消える。






雷雨は強くなる。これでは狙えずらい。






スコープから目を離す。





マリーは雷から飛び避ける。






「あら、串刺しそこねたわ。」






「悪魔はやはり卑怯な生き物ですね。」
小型の銃を抜き打つ。






「それはお互い様よ!」





サーベルは確実に胸を狙い。






ズキュン!






二人の間に男が降りてきた。






「エクソシスト!」






「はいはい…。この子に何かしたらダメ!ですよ。」






ウィンクする神父はマリーを背に庇う。






高速のシルバーホースが動いた。





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