雷の薔薇
エクレールローズⅠ
教皇
「いけません…。教皇聖下…。水遊びなんて…。」
ローマの大教会中庭の大噴水で水浴びをしている。少女…。いや少年がいた。
お付きのものが困りはてる。
「僕は…。私はただ水浴びしてるだけじゃないか。カトリーヌは心配症だなぁ。溺れないよ。」
天使の笑顔とはこの事だ。純白の服に金色の髪が水に濡れて輝く。
ほぅとほっぺを赤く染め、見とれてしまう。
「そうですね。」
笑顔を返す…。ただでさえ堅苦しい生活。若くして教皇になり、聖務をこなしているが大半は大司教達がやっている。
言うなれば教会の人形にされている。
バシャッ!
水の中に姿が隠れた。
「アントニオ!!」
「転んでしまったよ…。」
けろっと笑顔を向ける。心臓がいくらあっても足りない。
「止めてよもう…。あっ!も…。もうしわけありません。教皇聖下…。」
「カトリーヌはいいんだよ。二人だけだし、幼なじみには普通にしててほしい…。」
ますますそんなこと言われたら…。赤くなる。
クスクス…。
「カトリーヌは可愛いいね。」
真っ青ななんでも見透かした…。濃いブルーアイ。青の宝石。昔から変わらない。
変わったのは身分…。
手の届かなく…。
私は神様と結婚した。
アントニオ…。アンは…。教皇に…。
だから…。私が守る。
十字架にかけて。
紫の十字架を握りしめた…。
「カトリーヌ?」
ずぶ濡れの天使を引き上げた。
「聖下。風邪をひきます…。」
「ありがとう。」
首を傾げる天使は金色の十字架を向けた。
「主の祝福を…。」
ローマの大教会中庭の大噴水で水浴びをしている。少女…。いや少年がいた。
お付きのものが困りはてる。
「僕は…。私はただ水浴びしてるだけじゃないか。カトリーヌは心配症だなぁ。溺れないよ。」
天使の笑顔とはこの事だ。純白の服に金色の髪が水に濡れて輝く。
ほぅとほっぺを赤く染め、見とれてしまう。
「そうですね。」
笑顔を返す…。ただでさえ堅苦しい生活。若くして教皇になり、聖務をこなしているが大半は大司教達がやっている。
言うなれば教会の人形にされている。
バシャッ!
水の中に姿が隠れた。
「アントニオ!!」
「転んでしまったよ…。」
けろっと笑顔を向ける。心臓がいくらあっても足りない。
「止めてよもう…。あっ!も…。もうしわけありません。教皇聖下…。」
「カトリーヌはいいんだよ。二人だけだし、幼なじみには普通にしててほしい…。」
ますますそんなこと言われたら…。赤くなる。
クスクス…。
「カトリーヌは可愛いいね。」
真っ青ななんでも見透かした…。濃いブルーアイ。青の宝石。昔から変わらない。
変わったのは身分…。
手の届かなく…。
私は神様と結婚した。
アントニオ…。アンは…。教皇に…。
だから…。私が守る。
十字架にかけて。
紫の十字架を握りしめた…。
「カトリーヌ?」
ずぶ濡れの天使を引き上げた。
「聖下。風邪をひきます…。」
「ありがとう。」
首を傾げる天使は金色の十字架を向けた。
「主の祝福を…。」