雷の薔薇
エクレールローズⅠ
大聖堂
その日の大聖堂は異様な空気がしていた。
立ち入り禁止。
大司教クラスの印。赤いローブが集まり。エクソシストがいる。
私は…。何でここにいるの?とにかく戻らないとシスターエトワールに怒られる。ばれないように帰らないと…。
少女は大きな扉から去った。
代わりに入って来たのは白い布を被された何か…。
悪魔避けの黒い仮面を付けたエクソシスト。
大聖堂床には大きく複雑な結界。
床に大きな十字架。
異様な光景の中…。白い天使が入って来た。蒼い十字架の騎士が横に並ぶ。
布がはがされ、黒い翼が現れた。
閉じられた目は一瞬明らかに白い天使を見つめた…。
******
白い天使は明らかに迷っていた。
赤いローブの纏う賢人に「民をお守りください。」と…。
表向き…。だが白い天使は裏の言葉を知っていた。
それでもここにいなければならない。
ただの白い人形と同じ。存在することこそが大事な仕事。聖務。
わかっていたはずだった。それでも間違いではないかと思っていても自分の意見は通らない。伝わらない。
「僕は…。私は…。」
カトリーヌはそばで見ていた。小さな天使はいつも…。苦しそうにしている。
蒼い十字架もそれを感じていた。
仮面を付けたエクソシストが入ってくる。
「私は…。」
それでも、見届けなくてはいけない。たとえ間違いだとしても…。
布から現れた黒い翼の…金色の月が一瞬こちらを見つめていた。
僕は…私は…それを受け止めよう。
あるがままに…。
気のせいかもしれない、彼女はうっすら微笑んだように感じた。
立ち入り禁止。
大司教クラスの印。赤いローブが集まり。エクソシストがいる。
私は…。何でここにいるの?とにかく戻らないとシスターエトワールに怒られる。ばれないように帰らないと…。
少女は大きな扉から去った。
代わりに入って来たのは白い布を被された何か…。
悪魔避けの黒い仮面を付けたエクソシスト。
大聖堂床には大きく複雑な結界。
床に大きな十字架。
異様な光景の中…。白い天使が入って来た。蒼い十字架の騎士が横に並ぶ。
布がはがされ、黒い翼が現れた。
閉じられた目は一瞬明らかに白い天使を見つめた…。
******
白い天使は明らかに迷っていた。
赤いローブの纏う賢人に「民をお守りください。」と…。
表向き…。だが白い天使は裏の言葉を知っていた。
それでもここにいなければならない。
ただの白い人形と同じ。存在することこそが大事な仕事。聖務。
わかっていたはずだった。それでも間違いではないかと思っていても自分の意見は通らない。伝わらない。
「僕は…。私は…。」
カトリーヌはそばで見ていた。小さな天使はいつも…。苦しそうにしている。
蒼い十字架もそれを感じていた。
仮面を付けたエクソシストが入ってくる。
「私は…。」
それでも、見届けなくてはいけない。たとえ間違いだとしても…。
布から現れた黒い翼の…金色の月が一瞬こちらを見つめていた。
僕は…私は…それを受け止めよう。
あるがままに…。
気のせいかもしれない、彼女はうっすら微笑んだように感じた。