スキスギテ

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『ただいま〜』


なにごとも
なかったようにアタシは帰宅した

彪流のこと頭から離れなくって


そんなのいつもだけど
きょうはね久々に会えたし
うれしかったし
うた聴けたし 最高だよね

彪流がだいすきだもん！
アタシの彪流だもん
彪流のアタシだもん


おもいきってまた電話しようかな

結構緊張するんだけどっ

でも声聴きたい

しゃべりたい

名前呼ばれたい


0904*******─…


『───は〜い』


えっ出た！
やばい なにしゃべろうかな…


『…なに？』


ほら なにとか言われたっ？！


『あ っと…ひま？』

『いや忙しいんだけど』

『へーおめでと！』

『いや お前俺の話きいてる？』


あっすきなひときこう！


『うん（笑）てかさ
すきなひといる？』

『いない』

『おもんなーい（笑）』

『俺にはあずにゃんがいるからー』

『は？』


あずにゃん？
…いや あの人気アニメの？


『なに？アニメに嫉妬ですか？（笑）』


ば ばれてる……。


『んなわけないからっ！』

ほんと楽しいんだよね
話してると安心するんだ
あ 彪流だなって
父親みたいだよね彪流は


彪流はアタシのこと
妹みたいなんだって
アタシもたまに
お兄ちゃんみたいだって思うけどね
やっぱりお兄ちゃんは大輝だよ
大輝といるとね彪流とちがう楽しさなの

大輝と彪流 どちらかなんて選べない

やっぱりアタシはわがままだね