さよならマイヒーロー

「ご、ごめんなさい……」


またしても思わず謝ってしまったあたしをにこにこ眺めてお兄ちゃんは先生を見て、またあたしを見た。


「うん、良い子。じゃあ改めて自己紹介でもしようか」


――いや、いらないし!


「海人くん、俺の妹のほのかちゃん。今高1。――ほら、ほのかちゃん『よろしくお願いします』は?」

「………お願い、します」


思いっきりふてくされたあたしに、先生が鼻で笑ったのが見えた。

――ムカつくムカつく!
って言うか、高1なんて知ってるに決まってるじゃん! お兄ちゃんにはそんな突込みしないけど。

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