さよならマイヒーロー

「生徒の保護者になる前からだから不可抗力だろ」

「そっ、そんな前から……!」


絶句したあたしを取り成すようにお兄ちゃんがまぁまぁと声をかけてくれたけど。
ちょっとこの衝撃は中々でかかった。


……お兄ちゃん。あたしの、あたしの……!


「あたしのお兄ちゃんになんてことすんのよ、この変態!」

「誰が変態だ! 同意だっつーの、それを言うなら遥だってそうだろうが!」

「あたしのお兄ちゃんをあんたなんかと同じ変態呼ばわりしないでよ、信じらんない、この変態教師! エロ魔獣!」


食卓を通り越して先生に掴みかからんばかりだったあたしを止めたのは、世にも珍しいお兄ちゃんの厳しい声だった。



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