さよならマイヒーロー
「いや大丈夫大丈夫」何が大丈夫なのか我ながら適当だなぁと思わないでもなかったけど、ほのかは思いっきり縋りつく眼で「だよねぇ、お兄ちゃんまたいつものお兄ちゃんに戻るよねぇ」と唸る。
「………って言うか、遥さんは遥さん以外の何者にもならないと思うけど」
だってあの人、すっげぇマイペースだし、自我強いし、押しも強いし。
「だよね! ありがとうっ、たっちゃん! そうと決まれば早く先生追っ払ってお兄ちゃんに元通りになってもらわないと!」
「うんうん…………って、先生?」
いい具合に勘違いして納得したほのかの決意を流して話を終わらすはずだったのに、うっかりほのかの「先生」発言に食いついてしまった。
……やっべ。