サカミチ~君と奇跡の恋~



  「丹羽、肉いる?」
友菜が初めて「丹羽」って本人に言った瞬間だった。
 「え?まじで?さんきゅ」
丹羽は喜んで肉を貰ってくれた。
会話はできなかったけど、丹羽の笑顔が見れて良かった。
このためなら、給食なんかいらないよ。
丹羽の笑顔でお腹いっぱい。
これからも、もっと話したいな。


五時間目。数学。
友菜は思い切って分からない問題を聞いてみた。
  「この計算どうやってやるの?」
頭の良い丹羽は、すぐに答えてくれた。
  「えーっとね、これをこっちにして、これ。」
距離が近くなった。
すぐ横に丹羽が・・・・・・。
もう話なんか聞けなかった。
  「ありがとう。よくわかったよ。」
本当はわかってないくせに、ふりをした。
そのあと、こっそり愛莉に聞いたりして。
友菜、馬鹿なのかな。
でもね、後悔してないの。
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