サカミチ~君と奇跡の恋~
どんなに俊介に話しかけられても突き放した。
友菜の話を聞こうとしてくれる、唯一の人。
そんな丹羽のために、友菜は話したい。
そう思った。
さっき適当にいったことも、全部反省して、聞いてくれる丹羽のために真面目にやると決めた。
「おい。静かにしろー!」
丹羽は手を叩いてみんなを静かにしてくれた。
「えーい」
男子はみんな返事をした。
それでもまたうるさくなった。
でも、丹羽には影響力がある。
丹羽がみんなを一瞬静かにしてくれたことは、決して友菜のためではない。
そんなこと分かってるけど・・・・・・。
「いやー。静かにしろや。早くおわんねえと部活行けねえんだよ」
改めて事実を突きつけられると辛くなる。
部活、野球。丹羽の一筋のもの。
野球のためなら、なんでもする。