双子☆Love
「……なぁ、梨香。」



「……なぁに?」




今度は佑樹が私に話しかけてきた。



……なんかやっぱり変だなぁ。



「……優介から、俺の過去の話も聞いたよな?」



「……うん。」



「……俺のこと、嫌いにならなかったか?」



佑樹が目線をあげて、私を見つめながら言う。



……佑樹、泣きそうな目してる。



もしかして、私が優ちゃんから話聞いて、佑樹のこと嫌いになるなんて思って心配してたのかな……?




「嫌いになんかなるわけないよ。佑樹は何も悪くない。生きるためにしたことでしょ?」




佑樹……。そんなに悲しそうな顔しないで。




「……優介が何て言ったのかは知らないけど、俺は最低だった。女を頼りにして、家に居座った。愛なんて全然なかったけど、居座るためになんだってしたんだ。
……キス以外のことは、大体した。」




……えっ、えぇ?キス以外のことは大体??




……あれ?でも、何でキスはしなかったのかな?
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