双子☆Love
「……ほっぺにチュー、してもいい?」
……わっ。僕何言ってるんだろ。
答えてくれるわけないし、答えてくれたとしてもいいなんて……
「……ん。いいよ。」
……え?
梨香は間違いなく寝てる。
じゃあ、今のは寝言?
夢の中で、いいよって言う場面があったんだろうな。
ちょっと冷静になれば分かったことなのに、その時は僕の頭の中じゃ、そこまで思考が及ばなかった。
「……しちゃった。」
ほんの数秒だったけど、
僕の中で、すごく長いように感じた。
……梨香のほっぺ、柔らかかったな。
……もう、悔いはないよ。
僕は、もう一回はっきり勝負に出る。
……佑樹。
梨香の気持ちに気づかないなら、僕は諦められないから。
少し火照ってきた体を、僕はまたベッドに横たえた。