双子☆Love
バスの中でも佑樹は不機嫌で、一言も言葉を発しなかった。




「梨香。佑樹に何か言ったの?」




さすがの結花ちゃんもその雰囲気を察し、私に尋ねてくる。




「……うん、ちょっと佑樹の機嫌を損ねちゃったみたい。」




私はそう言って、力なく笑った。




「……私は、梨香が決めた決断で梨香が幸せになればそれが一番だと思う。だから、自分で信じたことをやってみたら?」




「……結花ちゃん、朝から同じようなことばっかり言ってるよ。」




私は、そう言ってみたものの私のことを心から心配してくれている結花ちゃんに感謝の気持ちでいっぱいだった。



……ありがとう、結花ちゃん。私、頑張るからね。
< 242 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop