-獄蝶-
夢の中では、私と葵が笑いあってた。

「…葵…」

「礼華…」

あれ?また空耳が聞こえる。
最近よく聞くんだ。空耳。

「礼華…愛してるよ」

あおい・・・?

「礼華…ごめんね。」

葵?

「礼華…お大事に…」

葵!!

チュッ―…

唇に何か触れた…。

キスだ…まさか葵が!?





バサッと起き上がるけど、そこには葵の姿など無かった。

代わりに居たのは保健室の先生だった。

「起きた?大丈夫?唯結チャンかと思ったわよ」

唯結…ちゃん?

「…で、どうしたの?」

「パンの袋を開けた瞬間吐き気がして…」
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