-獄蝶-
礼華が、トイレに駆け込んだ。
翔太がついてった。
翔太は礼華に惚れてる。
さっきだって、
「みぃちゃん可愛い。ちゅぅしたい。」
とか、ほざいてて、
しかも、礼華も礼華で、
「ちゅぅ、する?」
とか言ってるし。
はぁ…。
すると、翔太が戻って来た。
「大丈夫だって。少し休むって。食あたりかもよ?」
…食ってないのに食あたり?ありえねぇだろ。
俺は、こっそり保健室に入ってカーテンを開けると
そこには懐かしい寝顔があった。
ゆっくりながらも、口が動く。
「…葵…」
・・・っ?
「礼華…」
俺は、またしても我慢出来なかった。