-獄蝶-


礼華が、トイレに駆け込んだ。

翔太がついてった。

翔太は礼華に惚れてる。


さっきだって、


「みぃちゃん可愛い。ちゅぅしたい。」

とか、ほざいてて、

しかも、礼華も礼華で、

「ちゅぅ、する?」

とか言ってるし。

はぁ…。

すると、翔太が戻って来た。

「大丈夫だって。少し休むって。食あたりかもよ?」


…食ってないのに食あたり?ありえねぇだろ。


俺は、こっそり保健室に入ってカーテンを開けると
そこには懐かしい寝顔があった。

ゆっくりながらも、口が動く。
「…葵…」

・・・っ?

「礼華…」

俺は、またしても我慢出来なかった。


< 35 / 43 >

この作品をシェア

pagetop