-獄蝶-

-4



「後藤さんって、無愛想だよね。」

聞こえてんだよ、アタシには。

「えー?可愛いじゃん、クールで」

うぜー。

「メアド聞きてぇー。」
「彼氏いんのかなぁ」
…。


―シ―ン…

さっきまでザワザワしてた教室が
一瞬で静かになった。


こういうの苦手。

―ガタッ―…

立ちあがってドア目掛けて歩き始めた。

その時だった―…


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