ピュアハート



それから、二人乗りの浮輪に乗って滑るウォータースライダーや、大型の水鉄砲でリュウさんを狙い撃ちしたりして楽しんだ。


「あー、疲れた。ちょっと休憩。お昼にしませんか?」


「そうだね。じゃあ、あそこで何か買ってくるよ。何がいい?」


と、プールサイドにある売店を指差した。


「…えと…あの、簡単なお弁当ならあるんですけど…、でもすごく下手で、おにぎりも歪だし…、やっぱりいい。」


尻すぼみにだんだん声が小さくなる。


「俺の分もあるの?折角、作ってきてくれたんだろ?その気持ちが嬉しいよ。食べるから出して。」


リュウさんの優しい笑顔に負けて、おずおずと差し出した。


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