ピュアハート
数日後、リュウさんから電話がかかってきた。
「やあ、元気?」
「はい。リュウさんも?」
「うん。マコちゃんの声が聞きたくなってね。…あー、声を聞いたら会いたくなっちゃった。今度の日曜日、時間ある?」
…何だかいつものリュウさんと違うみたい…
「はい。私は大丈夫です…けど…。」
「けど?」
「…何でもないです!」
「じゃあ、日曜日10時に駅前で待ってるよ。」
この時、違和感を感じていたのに、リュウさんと会えることが嬉しくて〈いつもと違う〉という思いに蓋をしてしまった。