傷だらけのラブレター



――幼なじみ。



と、世間一般的に言われる関係の私と直也。



マンションの部屋は隣だし、小中高と学校が同じ。


登下校はいつも直也と一緒だったりする。




『……。』




それは、最高に喜ばしいこと。


無条件で近くにいられる、私の特権。




――だけど。


私にとって、その“唯一の特権”は、時に嬉しく、時には憎たらしいものでもあったんだ。



< 10 / 459 >

この作品をシェア

pagetop