傷だらけのラブレター
けど、いつまでもグズグズしてたら、しょうがないよな。
変に間を置いて、期待させちゃ悪いし。
俺は大きく息を吸って、口を開けた。
『…ごめん。
君とは付き合えないや。』
本当にごめん。
そんな気持ちを込めて相手の目をしっかりと見る。
やっぱり、俺には愛未しかいないんだ。
「……。」
『……。』
訪れるのは、空気さえも失ったような、長い沈黙。
当然と言えば当然の結果なんだけど。
やっぱり、喋ることを許されないようなこの空気は苦手だ。