傷だらけのラブレター



例えば、直也なら。




必要以上に近寄ったりしないし、ちょうどいい距離感を保ってくれる。




服装だってゴテゴテせず、適度な着くずしだし、


髪だって、天然な焦げ茶色。




浅野目くんとは、正反対だ。





「でさー。」





浅野目くんが何かを話してるけど、右から左へと抜けていく。




比べるように、無意識に思い出していたのは、直也の柔らかい笑顔。





…どうしよう。



今堪らなく、直也に会いたい。





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