傷だらけのラブレター
『ちょっ…直也!?』
学校から大分距離が空いたのにも関わらず、相変わらず進み続ける直也。
このままでは、どこまで進むかわからないので、直也の足を止めるように、自分の足を踏ん張る。
「……。」
とりあえず止まった直也は、私を見ようとせず下を向いていて。
何を考えてるのか、よくわからなかった。
『……。』
思えば、私たちは幼なじみってだけで、お互いのことを何もわからない。
何を想っているのか、感じているのか。
予想でさえつかないもん。