傷だらけのラブレター



直也のことは、好きで好きで、大好きで。



あの時は“嫌い”って言ったけど、離れれば離れるほど想いが強くなる。




それに、直也が私に“好き”と言った事実は、間違えなく存在していて。




両想いだけど、両想いじゃない。
好きだけど、好きじゃない。



とても、曖昧な関係。





「俺的には両想いだと思うんだけどな~

告白して、付き合っちゃえばいいのに。」





とんでもないことを、いとも簡単に口にする浅野目くん。




浅野目くんの言葉は、変化球のナイフみたいに、私の心にグサリと刺さっている。




< 169 / 459 >

この作品をシェア

pagetop