傷だらけのラブレター
『持ちもの取ってくるから、ちょっと待ってて!』
そう言いながら、私は今通ってきた道をUターン。
少々滑って転んでしまいそうなぐらい、猛ダッシュで走る。
今日は、直也の誕生日。
私と直也のお互いの誕生日は、それぞれの家にお邪魔して、一緒に誕生日パーティーをする。
そして、お互いの誕生日を一緒に祝うんだ。
これは、小さいころからの習慣みたいなものになっている。
今年も、その直也の誕生日がやってきたのだ。