傷だらけのラブレター



――…だけど、本当に病気になったのは私の方で。



これから起きる出来事が悲劇の始まりなんて、ちっとも思わなかったの。





「もうそろそろ、ケーキ食べましょうか。」




この直也ママの言葉が、合図だった。




綺麗に盛り付けられていくショートケーキを見ながら、私は食べる瞬間が待ち遠しくなる。




だって、直也ママの手作りケーキだもん。



絶対に美味しいに決まってる。




< 191 / 459 >

この作品をシェア

pagetop