傷だらけのラブレター
「…前から、薄々思っていたんだ。
体育を休んだり、甘いものを急に食べなくなったり。
愛未に、何かあったのかなって。」
『……。』
「だけど、今回愛未が総合病院に入っていくのを見て、ハッキリした。
愛未は病気だったんだよね?」
ここで初めて知った、直也の深い優しさ。
病院に入るとこを見たということは、出るまで私を待ってくれていたということで。
赤くかじかんでいる直也の手のひらを見ると、とてつもなく胸がギュッとなる。