傷だらけのラブレター
「愛未ちゃん可愛いーし。」
そんなことを言いながら、俺の隣にいつの間にか移動していた奴を、横目でチラリと見つめる。
…多分だけど、それは大丈夫だと思う。
今のとこ、そんな話は聞いたことないし。
それに俺と愛未の関係は、クラスや学年のなかでも、暗黙の了解だったから。
…お互い、そんな浮いた話は一切なかったりする。
『…ふーん?
愛未と付き合いたい人って、いるわけ?』
50パーセントの挑発と、50パーセントの興味本心。
半分本気混じりで、奴に聞いてみる。