傷だらけのラブレター
『次の選択肢から、答えを選んでね?』
大きく息を吸って、震える声をバレないように、無駄に声を張り上げる。
ずっと、心のどこかでつっかかって、取れなかったもの。
心の“わだかまり”。
『…もし、明日死んでしまうとしたら、あなたは何を考えますか?』
「……。」
『いち。とにかく慌てて、何も考えることができない。』
…ダメだ。声がガタガタして、上手く喋れない。
直也が今、どんな顔をしているのか、見たくない。