傷だらけのラブレター



「愛未だって、そうでしょ?」


『……っ』


「愛未もこれから、生き続けるもんね?」




重たい空気のなか、違和感なく見えた、直也の白い歯。



それに釣られて、私まで笑ってしまうのは、直也にはそういう素質があるからだと思う。




『…そうだね!』




結局、先生とお別れの例えと、手術は、全く違うものだったらしい。




――…けれども、限りなく似ているもの。




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