傷だらけのラブレター
『えっと、これは…!』
なんとか上手くごまかそうと、よくわからない言葉を並べる私。
さっきまで用意してた言い訳も、今の浅野目くん発言で泡になってしまい、上手く言葉が紡げない。
できるもんなら逃げ出したい。
そんな心情だ。
「別に、ごまかさなくてもいいよ。」
――…ポツリ、と。
放たれた浅野目くんの言葉によって、空気が半回転したような気がした。
突如変わった状況に着いていけず、慌てて目の前にいる浅野目くんを見上げる。