傷だらけのラブレター
「あ、別に恋愛感情があったわけじゃないから、安心して。」
そこはサラリと、笑顔で否定する浅野目くん。
今の私には、作り笑顔でさえ作る余裕もない。
頭のなかには、疑問で溢れているの。
『なんで、病院の中にいたの…?』
疑問がこらえきれず、溢れ出てきたように。
気づいたら、口にしていた。
そんな私を、浅野目くんは感情の読めない笑顔で見つめる。
「…ごめん、それだけは言えねぇーわ。」