傷だらけのラブレター
全然、邪魔じゃないのに…。
むしろ、一緒にいてほしいのに。
私1人で、直也に何を話せと言うのだろうか。
――…結局私は、1人じゃ何もできないんだ。
『そ、そんなことない!』
思わず握る手のひらに、力が入る。
変な時に、空気読まなくたっていいから。
お願いだから、そばにいて…。
「えっ、そう?」
私の汚い心なんて全く知らない浅野目くんは、ごく普通のテンションで私を見てくる。
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