傷だらけのラブレター



――…最初から、全部打ち明けてたらよかったんだ。



そしたら、こんなことにならなかったのに。



もしかしたら、2人で支えあっていけたかもしれないのに。



…今更後悔したって、遅い。





『……私ね。


 病気なんだ。』




直也の肩が、少しだけピクリと揺れた気がした。



今日初めてみた彼の顔は、もう私だけを見ていない。



困惑してるみたいだった。




「嘘だろ…?」

『嘘、じゃないよ。』




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