傷だらけのラブレター
ちゃんとした理由は口にせず、適当な理由を口走る私。
しかも、それはあながち間違ってるわけじゃなく、嘘もついてない。
『…なんか、暇だし。』
個室だから、狭い部屋に1人でいなきゃいけないんだもん。
それにベッドは固くて、居心地悪いし。
長い間、ここにいなくちゃいけないと考えると、なんだか嫌になる。
「まぁ、すぐ慣れるよ。」
『本当、に…?』
誰もいない部屋も、固いベッドも。
直也がいない、生活も。
全部、すぐに慣れちゃうの…?