傷だらけのラブレター



直也を失って。


手術をする意味が、希望が見えなくて。



直也がいない世界だったら、消えてもいいと思う私もいて。




思ったより、あの時の直也の言葉は、胸に突き刺さる。



離れてもいいと言ったのは私なのに、やっぱり無理だったんだ。





『怖い。怖いよ…。』




消えちゃいそうで、怖い。

死ぬのが、怖い。




…そして、自分が消えてしまう以上に。


直也が消えてしまうのが、怖いの。




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